文房具を購入するとき、「ホッチキス」と「ステープラー」という2つの名前を見かけることがあります。「形や機能が違うの?」「どちらが正式な名前なの?」と気になったことはないでしょうか。
ホッチキスとステープラーは、基本的に同じ文房具を指す言葉です。 紙を針でとじる機能に違いはなく、主な違いは名前の由来や使われる場面にあります。
日本では「ホッチキス」という呼び方が広く使われていますが、英語では「ステープラー」と呼びます。また、日本産業規格(JIS)では「ステープラ」という表記が使われており、呼び方にはいくつかの種類があります。
この記事では、ホッチキスとステープラーの違いを比較表で整理し、それぞれの名前の由来、正しい呼び方、針の名称、基本的な使い方まで分かりやすく紹介します。普段の生活や仕事で使うときに役立つ選び方も確認していきましょう。
ホッチキスとステープラーの違いは?比較表で確認
ホッチキスとステープラーは、どちらも紙をまとめてとじるための文房具です。名前が異なっていても、基本的な仕組みや用途は変わりません。
違いを理解するには、道具そのものではなく、名称の由来と使われ方に注目すると分かりやすくなります。

ホッチキスとステープラーは基本的に同じ文房具
ホッチキスは日本で定着した呼び方、ステープラーは英語に由来する一般的な名称です。
どちらも、コの字形をした金属製の針を紙に通し、裏側で針の先端を曲げて複数の紙を固定します。学校でプリントをまとめるときや、会社で書類を整理するときに使う道具を思い浮かべるとよいでしょう。
文房具店で「ステープラー」と表示されている商品も、普段使っているホッチキスと同じ種類の道具です。名称が違うからといって、特別な操作方法が必要になるわけではありません。
ただし、製品によって対応する針のサイズやとじられる枚数、使い方には違いがあります。こうした違いは呼び方ではなく、製品の種類や仕様によるものです。
名前の違いが分かる比較早見表
2つの呼び方を整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | ホッチキス | ステープラー |
|---|---|---|
| 指す道具 | 紙をとじる文房具 | 紙をとじる文房具 |
| 名前の由来 | アメリカの企業名・製品表示 | 英語のstapler |
| 日本での使われ方 | 日常的な呼び方 | 商品名や説明文など |
| 英語での呼び方 | 通常は使わない | Stapler |
| 基本的な機能 | 針で紙をとじる | 針で紙をとじる |
| JISでの表記 | ステープラとは異なる通称 | ステープラ |
普段の会話では「ホッチキス」、英語で説明するときには「stapler」と覚えておくと便利です。
商品を購入するときは、どちらの名称で表示されていても、対応する針やとじ枚数を確認すれば、用途に合ったものを選びやすくなります。
ホチキス・ホッチキス・ステープラの表記も違う
日本語では「ホッチキス」のほかに、「ホチキス」という表記も見かけます。さらに「ステープラー」と「ステープラ」もあり、同じ道具に複数の表記が使われています。
文具メーカーのマックス株式会社によると、新聞用字用語集では「ホチキス」、JIS規格では「ステープラ」という表記が採用されています。一方、日常生活では「ホッチキス」という呼び方も定着しています。
「ステープラー」と「ステープラ」の違いは、主に語尾の長音記号の有無です。指している道具が変わるわけではありません。
日常会話や文章では、相手に伝わりやすい表記を選んで構いません。製品の仕様書や規格について説明するときには、そこで使われている名称に合わせると統一感が生まれます。
ホッチキスという名前の由来と日本で広まった歴史
ホッチキスという名前は、かつて日本に輸入されたアメリカ製の紙とじ器に由来します。もともとは製品に表示されていた名前でしたが、道具そのものを表す言葉として広まりました。
現在では、特定のメーカーの商品だけを指す言葉ではなく、紙とじ器の一般的な呼び方として使われています。
ホッチキスの名前はアメリカの会社名に由来する
ホッチキスという名称の由来を知るには、日本に紙とじ器が紹介された当時の様子を確認すると分かりやすくなります。
マックス株式会社の公式資料によると、1903年(明治36年)、伊藤喜商店(現在のイトーキ)がアメリカ製の紙とじ器を日本で販売しました。
その製品はE・H・HOTCHKISS社製で、本体には「HOTCHKISS No.1」という文字が大きく刻まれていました。
当時の日本では、現在のような紙とじ器の呼び方が十分に定着していなかったため、製品に書かれていた「HOTCHKISS」が道具の名前として使われるようになったと考えられています。
つまり、ホッチキスは紙をとじる動作を表した名前ではなく、輸入された製品の表示から広まった呼び方なのです。
日本では1903年の販売をきっかけに広まった
日本にホッチキスが登場した明治時代には、現在のように家庭や学校で気軽に使える文房具ではありませんでした。
当時の紙とじ器は、今の小型製品とは形や構造が異なるものもありました。その後、国内での製造や改良が進み、書類をまとめる道具として使われるようになりました。
マックス株式会社の沿革によると、1952年には国産初のハンディホッチキス「SYC・10」が登場しています。片手で使える小型製品の普及は、ホッチキスが身近な文房具になるきっかけの一つでした。
現在では、家庭用の小型タイプから多くの紙をまとめられる大型タイプまで、さまざまな製品が販売されています。
なお、日本への伝来時期については、辞典などに異なる記述もあります。1903年という年は、メーカーが紹介している日本での初販売の記録に基づくものです。
機関銃の発明者との関係は?
ホッチキスという名前について調べると、機関銃の発明者に由来するという説明を見かけることがあります。
これは、アメリカの発明家ベンジャミン・ホッチキスの名前と、紙とじ器に使われていたHOTCHKISSという名称が同じであることに関係しています。
古い百科事典には、機関銃の弾丸を送り出す仕組みと紙とじ器の構造を結びつけた説明も残っています。
しかし、紙とじ器を製造したE・H・HOTCHKISS社の名称を、そのまま機関銃の発明者によるものと考えるのは正確ではありません。語源資料では、同社の創業者側の名前に由来することが説明されています。
ホッチキスという名前は、日本に輸入されたアメリカ製の紙とじ器に「HOTCHKISS」と表示されていたことから広まったと考えられています。一方、機関銃の発明者との直接的な関係については、確認できていない部分もあります。
ステープラーの意味と正式な呼び方
ステープラーは、英語の「stapler」に由来する名称です。日本でも商品パッケージや文具メーカーの説明などで使用されています。
ホッチキスと同じ道具を指しますが、英語や規格上の名称を知っておくと、海外の商品や説明書を確認するときにも役立ちます。
ステープラーは英語で紙とじ器を意味する
英語の「stapler」は、金属製の針などを使って紙をとじる器具を表す言葉です。
紙をとじる針は「staple(ステープル)」と呼ばれ、その針を使う道具が「stapler」です。日本語では「紙とじ器」や「紙綴器」と説明されることもあります。
英語では、道具と針の名前が次のように区別されています。
| 英語 | 日本語での意味 |
|---|---|
| Stapler | ホッチキス本体 |
| Staple | ホッチキスの針 |
| Staple remover | 針を外す道具 |
| Staple papers | 紙をホッチキスでとじる |
「staple」は名詞として針を意味するだけでなく、動詞として紙をとじるという意味でも使われます。
英語の説明書や海外製品のパッケージを見るときは、「stapler」と「staple」を区別すると、どちらについて書かれているのか理解しやすくなります。
正式名称はステープラーとステープラのどちら?
「正式名称はステープラーなの?」という疑問には、使われる場面によって答えが異なります。
英語に由来する一般的な呼び方は「ステープラー」です。一方、日本産業規格では「ステープラ」という表記が使われています。
そのため、JIS規格上の名称を尋ねられた場合は「ステープラ」と答えるのが適切です。
ただし、日常生活で「ステープラー」と書いたからといって、別の道具を意味するわけではありません。
「ホッチキス」「ホチキス」「ステープラー」「ステープラ」は、それぞれ異なる場面で使われる名称です。どれか一つだけが、あらゆる場面で唯一の正しい呼び方というわけではありません。
海外ではホッチキスという名前で通じる?
英語圏で紙をとじる文房具を伝えたいときは、「stapler」を使うのが自然です。
「Hotchkiss」は英語圏で紙とじ器を指す一般的な名称ではありません。そのため、日本で使う感覚のまま「ホッチキス」と伝えても、文房具のことだと理解してもらえるとは限りません。
海外の文房具店で購入するときや、英語で書類の整理を依頼するときは、次のような表現が使えます。
-
A stapler, please.(ステープラーをお願いします)
-
Do you have a stapler?(ホッチキスはありますか?)
-
Please staple these papers together.(この書類をホッチキスでとじてください)
海外でも国や地域によって呼び方が異なることはありますが、英語で伝える場合は「stapler」を覚えておくと便利です。
ホッチキスとステープラーの種類と使い方
ホッチキスとステープラーは名前によって機能が変わるわけではありませんが、製品にはいくつかの種類があります。
家庭で少量の紙をとじる場合と、会社で厚い資料をまとめる場合では、使いやすい製品が異なります。基本的な種類と使い方を知っておくと、用途に合わせて選びやすくなります。
小型・卓上・大型タイプの違い
紙とじ器は、形やとじられる枚数によって使い分けられます。

| 種類 | 特徴 | 主な使用場面 |
|---|---|---|
| 小型タイプ | 片手で持ちやすい | 家庭・学校 |
| 卓上タイプ | 机に置いて使いやすい | 会社・事務作業 |
| 大型タイプ | 多くの紙をまとめやすい | 厚い資料・冊子 |
| 針なしタイプ | 金属製の針を使わない | 少量の書類整理 |
小型タイプは、プリントや数枚の資料をまとめる場面に向いています。机の引き出しや筆箱などにも収納しやすく、家庭用として選びやすい形です。
卓上タイプは、机の上に置いて上部を押す形の製品があり、書類を繰り返しとじる作業に便利です。大型タイプは、通常の小型製品では対応しにくい厚い書類をまとめる用途に使われます。
針なしタイプは、紙に穴や切り込みを入れてとじる方式や、圧着する方式などがあります。金属製の針を使わない点が特徴ですが、とじられる枚数や仕上がりは製品によって異なります。
基本的な紙のとじ方と使いやすい位置
一般的なホッチキスは、紙をそろえて本体に差し込み、上部を押すことでとじられます。

基本的な手順は次のとおりです。
-
とじたい紙の向きをそろえ、端をきれいに重ねる
-
本体に対応した針が入っていることを確認する
-
紙のとじたい位置を針の出口に合わせる
-
本体を安定させて上部を押す
-
紙の裏側で針の先端が曲がっていることを確認する
書類を左側でめくる場合は、左上付近をとじると扱いやすくなります。資料の向きやめくり方に合わせて、とじる位置を調整するとよいでしょう。
針を紙の端に近づけすぎると、紙をめくるときに端が破れやすくなることがあります。少し内側に余裕を持たせると、書類をまとめやすくなります。
なお、紙を差し込める奥行きやとじられる位置は製品ごとに異なります。冊子を作る場合などは、専用の中とじ用ステープラーが便利です。
ホッチキスの針の名前とサイズの基本
ホッチキスで使うコの字形の金属製の針は、一般に「ホッチキスの針」と呼ばれます。
英語では「staple(ステープル)」といい、商品によっては「ステープル」「とじ針」などと表示されています。
針には複数のサイズがあり、家庭や学校で使う小型のホッチキスでは10号針が使われる製品がよく見られます。一方、厚い書類をとじる製品では、3号針や専用の針を使用するものもあります。
針を購入するときは、ホッチキス本体に対応した種類を選ぶことが基本です。
同じような形の針でも、幅や長さが異なる場合があります。本体の表示や取扱説明書を確認し、指定された針を使用しましょう。
また、とじられる紙の枚数は、針の種類だけでなく、本体の構造や紙の厚さによっても変わります。商品に記載されたとじ枚数は、使用する紙の条件も含めて確認すると分かりやすくなります。
日常生活での呼び方とホッチキスの選び方
ホッチキスとステープラーは同じ道具を指すため、普段の生活では相手に伝わりやすい呼び方を選べば十分です。
一方、商品を購入するときは名前の違いよりも、使う場所や書類の量、対応する針などを確認することが役立ちます。
学校や家庭ではホッチキスという呼び方が使いやすい
学校で配布されたプリントをまとめるときや、家庭で書類を整理するときは、「ホッチキス」という呼び方で自然に伝えられます。
「ホッチキスでプリントをとめる」「ホッチキスの針を補充する」といった表現は、日常的な会話で使いやすい言い方です。
文房具の名前を子どもに説明するときも、普段使っている呼び方から紹介すると理解しやすくなります。
一方、商品パッケージに「ステープラー」と書かれていても、別の文房具という意味ではありません。名称が異なっていても、紙をとじる基本的な役割は共通しています。
家庭用として購入するなら、片手で扱いやすい大きさや、収納しやすい形を基準に選ぶとよいでしょう。
仕事や商品購入では名称と仕様を確認する
会社で使用する場合も、「ホッチキス」「ステープラー」のどちらを使っても、通常は同じ道具として理解できます。
ただし、事務用品の注文書や商品カタログでは、メーカーによって表示が異なることがあります。商品を探すときは、両方の名称で確認すると目的の製品を見つけやすくなります。
書類をとじる機会が多い職場では、名称だけでなく、対応する紙の枚数や使いやすさも確認したいところです。

数枚の書類をまとめる用途なら小型タイプで十分な場合がありますが、厚い資料を頻繁にとじるなら、多枚数に対応した製品が便利です。
また、使用する針を共通化したい場合は、すでに職場にあるホッチキスと同じ種類の針に対応しているかを確認すると、補充や管理がしやすくなります。
針ありと針なしはどちらを選ぶ?
ホッチキスには、金属製の針を使うタイプと、針を使わずに紙をとじるタイプがあります。
針ありタイプは、書類をしっかりまとめたい場合や、複数の紙を重ねて保管する場合に使いやすい製品です。針の種類と本体の対応枚数が合っていれば、日常的な書類整理に幅広く利用できます。
針なしタイプは、金属製の針を補充する必要がない点が特徴です。少量の紙を一時的にまとめる場合や、針を使わずに書類を整理したい場面に向いています。
ただし、針なしタイプは製品によって、とじられる枚数や紙に残る跡が異なります。穴や切り込みが入る方式もあるため、書類の用途に合わせて選ぶとよいでしょう。
家庭で使う場合は、日常的にとじる紙の枚数と、書類をどのくらいの期間まとめておきたいかを基準に考えると選びやすくなります。
参考:コクヨ「ハリナックス」
よくある質問
ホッチキスとステープラーはどちらが正しい名前ですか?
どちらも紙をとじる文房具を指す名前として使われています。「ホッチキス」は日本で定着した通称で、「ステープラー」は英語のstaplerに由来する名称です。JIS規格では「ステープラ」という表記が使われています。普段の会話では、相手に伝わりやすい呼び方を選んで構いません。
ホッチキスとホチキスはどちらが正しいですか?
「ホッチキス」と「ホチキス」は、どちらも同じ文房具を指します。新聞用字用語集では「ホチキス」という表記が使われていますが、日常生活では「ホッチキス」も定着しています。文章を書くときは、使用する媒体の表記ルールに合わせて統一すると読みやすくなります。
ステープラーの針は何と呼びますか?
ステープラーの針は、英語で「staple(ステープル)」と呼びます。日本語では「ホッチキスの針」「とじ針」などの表現も使われています。針を購入する場合は、名前だけで判断せず、本体に対応するサイズや種類を確認すると選びやすくなります。
ホッチキスは日本で発明されたものですか?
ホッチキスは、日本で最初に発明された文房具ではありません。日本では1903年にアメリカ製の紙とじ器が販売されたことが、名称の由来として紹介されています。その後、国内での製造や改良が進み、現在のような小型で使いやすい製品が広まりました。
ホッチキスとタッカーは同じ道具ですか?
ホッチキスとタッカーは、どちらも金属製の針を使う道具ですが、主な用途が異なります。ホッチキスは紙をまとめてとじるために使い、タッカーは布や薄い板などを別の素材に固定する作業に使われます。針の形が似ていても、用途や対応する針の種類は異なります。
針なしステープラーもホッチキスと呼びますか?
針なしタイプは、商品名や説明で「針なしステープラー」「針なしホッチキス」などと呼ばれることがあります。一般的な針ありタイプとは紙をとじる仕組みが異なり、穴や切り込み、圧着などを利用します。購入するときは、とじられる枚数や仕上がりを確認するとよいでしょう。

まとめ
ホッチキスとステープラーは、基本的に同じ紙とじ器を指す言葉です。主な違いは道具の機能ではなく、名前の由来や使われる場面にあります。
ホッチキスは日本で定着した呼び方、ステープラーは英語に由来する名称と覚えておくと分かりやすくなります。
今回の内容を整理すると、次のとおりです。
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ホッチキスとステープラーは基本的に同じ文房具
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ホッチキスの名前は、かつて輸入されたアメリカ製品の表示に由来する
-
JIS規格では「ステープラ」という表記が使われている
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英語でホッチキスを伝える場合は「stapler」を使う
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針は「ステープル」と呼ばれ、製品に合った種類を選ぶ
-
商品選びでは名称よりも、とじ枚数や使い方を確認する
日常生活では「ホッチキス」という呼び方で十分に伝わります。文房具店や商品カタログで「ステープラー」という名前を見かけたときも、同じ種類の道具だと理解しておけば迷わず選べます。
用途に合ったサイズや針の種類を確認し、家庭や学校、仕事での書類整理に役立ててみてください。
