毎日のように見たり使ったりしている物でも、「どうしてこの名前になったのだろう」と考えると、意外に答えが分からないものです。食べ物や文房具、衣類、家具などには、人名や地名、外国語、形の特徴などから付けられた名前がたくさんあります。
物の名前の由来が面白い例を知っておくと、身近な物を見る目が少し変わります。家族や友人との会話のちょっとした話題にしたり、子どもから「なぜこう呼ぶの?」と聞かれたときに役立てたりすることもできます。
この記事では、身近な50個を「食べ物」「学校や文房具」「家や道具」「衣類」「街や趣味」に分けて紹介します。語源に複数の説があるものについては、一つに決めつけず、広く知られている説を中心に見ていきます。
物の名前の由来が面白いものを早見表でチェック

名前の付き方は、大きく分けると「人名」「地名」「外国語」「見た目や形」「使い方や役割」などがあります。先に代表的なものを見ておくと、後の50選も分かりやすくなります。
| 名前 | 主な由来 | 面白いところ |
|---|---|---|
| サンドイッチ | サンドイッチ伯爵の爵位名 | 人ではなく爵位の名前が料理名になった |
| ハンバーグ | ドイツのハンブルク | 都市名が料理名になった |
| カステラ | カスティーリャ | 国・地域を表す言葉が菓子名になった |
| 金平糖 | ポルトガル語 | 外国語が日本らしい漢字表記になった |
| ホッチキス | 製品に記されたHOTCHKISS | ブランド名が日本で道具の呼び名として広まった |
| シャープペンシル | 商品名 | 日本独自の呼び方として定着した |
| ランドセル | オランダ語のransel | 外国語が日本で変化した |
| 猫車 | 狭い足場を通れることなど | 猫そのものを運ぶ道具ではない |
| デニム | フランスのニーム | 生地の名前に地名が残っている |
| ジーンズ | イタリアのジェノバ | デニムとは別の地名が関係している |
サンドイッチはサンドイッチ伯爵に関係する名称で、ハンバーグはドイツのハンブルクに由来するとされています。カステラや金平糖のように、16世紀ごろの交流を通して日本へ入った言葉もあります。
一方、ホッチキスやシャープペンシルは商品や企業に関係する名称が日本で広がった例です。ランドセルもオランダ語の「ransel」が日本語の音へ変化したものとされています。
名前を見るときは「人名・地名・外国語・形」のどれから来たのか考えてみると、由来を覚えやすくなります。
食べ物の名前の由来が面白いもの10選
食べ物には、人物や地域、見た目などから名前が生まれたものが数多くあります。普段の食卓で目にするものほど、由来を知ったときの意外性も大きくなります。
1〜4 人や地名が名前になった食べ物
1.サンドイッチ
「サンドイッチ」は、イギリスの第4代サンドイッチ伯爵の爵位名に由来することで知られています。ただし、パンに具を挟む食べ方そのものは以前から存在しており、伯爵が料理自体を発明したという意味ではありません。名称が広まった経緯には諸説があります。
2.ハンバーグ
ハンバーグは、ドイツ北部の都市「ハンブルク」に結び付く名前です。ハンブルク風の肉料理がアメリカへ伝わり、「ハンバーグステーキ」などと呼ばれるようになったとされています。日本では「ハンバーグ」だけで一つの料理名として定着しました。
3.カステラ
カステラという名称は、かつてイベリア半島にあったカスティーリャ王国に関係するとされています。ポルトガル語でカスティーリャを表す言葉が日本人の耳には「カステラ」のように聞こえ、菓子の名称として広がったと説明されています。
4.石狩鍋
石狩鍋は北海道の石狩地方に結び付いた名称です。石狩川河口周辺ではサケ漁が盛んで、サケの身やアラなどを使った料理が発展しました。地名とその土地の食文化がそのまま料理名に残った分かりやすい例です。
5〜7 外国語が日本らしい名前に変わった食べ物
5.金平糖
金平糖は、ポルトガル語で砂糖菓子を表す「confeito」に由来するとされています。「こんぺいとう」という音に、日本では「金平糖」という漢字が当てられました。見た目はとても和風ですが、名前をたどると海外との交流につながります。
6.ラムネ
ラムネは英語の「lemonade」が日本で変化した呼び方とされています。「レモネード」という音が日本語の中で少しずつ変わり、「ラムネ」として定着しました。今では瓶の形まで含め、日本の夏を思わせる飲み物になっています。
7.ラングドシャ
「ラングドシャ」はフランス語の「langue de chat」から来た言葉で、直訳すると「猫の舌」という意味です。フランスで作られる薄く細長い菓子の形や表面の質感を猫の舌に重ねた名称とされています。
8〜10 見た目や昔の習慣から生まれた名前
8.卯の花
豆腐を作るときにできるおからを「卯の花」と呼ぶことがあります。これは、白く細かな様子が白い花を咲かせるウツギの花、別名「卯の花」に似ていることに由来するとされています。
9.かたくり粉
現在の市販のかたくり粉はジャガイモのでんぷんを原料とするものが中心ですが、名称は植物の「カタクリ」に由来します。もともとはカタクリの地下茎から取ったでんぷんが使われており、原料が変わった後も昔の名前が残りました。
10.がんもどき
「がんもどき」は、「雁の肉に似せた料理」という説など複数の由来があります。「もどき」には、ある物に似せたものという意味があり、名前そのものに料理の成り立ちが表れています。
補足ポイント:食べ物は、料理そのものの発祥地と「名前の由来」が必ずしも同じとは限りません。由来を調べるときは、名称と料理の歴史を分けて考えると分かりやすくなります。
学校や文房具で見つかる面白い名前10選
毎日使う文房具にも、商品名や外国語から広まった呼び名があります。日本では当たり前でも、海外では同じ名称が通じないものがあるのも興味深いところです。

11〜14 商品名や外国語から定着した名前
11.ホッチキス
日本で紙をとじる道具を「ホッチキス」と呼ぶようになった背景には、明治時代に輸入された製品に「HOTCHKISS」と表示されていたことがあります。現在の一般名称では「ステープラー」と呼ばれる道具です。
12.シャープペンシル
英語では一般に「mechanical pencil」と呼ばれます。日本で「シャープペンシル」という名称が広がった背景には、早川徳次が考案した「エバー・レディー・シャープペンシル」という商品名があります。
13.ランドセル
ランドセルは、背負いかばんを意味するオランダ語「ransel」に由来するとされています。幕末に軍用の背のうとして日本へ入った言葉が変化し、やがて小学生の通学かばんを表す日本独自の言葉として定着しました。
14.チャック
ファスナーを「チャック」と呼ぶのは日本独自の表現です。日本で販売された「チャック印」という商品名が広まり、その「チャック」は巾着の「ちゃく」をもじったものとされています。
15〜17 本や道具に残る分かりやすい名前
15.奥付
本の最後にある、書名や著者名、発行者、発行日などを記した部分を「奥付」と呼びます。本の「奥」に付けられていることが名前からも想像しやすく、役割と位置が結び付いた名称です。JapanKnowledgeでも書物の末尾に置かれる部分として説明されています。
16.花布
本を上から見たとき、背表紙の内側に見える小さな布を「花布」といいます。現在は装飾と補強を兼ねる部分として使われています。身近な本にも、普段ほとんど口にすることのない名前が隠れています。
17.文房具
「文房」とは、もともと読書や書き物をする部屋、つまり書斎を表す言葉です。そこに置いて使う道具という意味から「文房具」という呼び方につながりました。鉛筆やノートそのものだけでなく、名前から昔の勉強環境まで見えてきます。
18〜20 名前を知ると物の見方が変わる部分
18.蟹目
扇子の骨をまとめて留めている根元の部分は「蟹目」と呼ばれます。蟹の目のように見えることから「かにのめ」と呼ばれ、それが「カナメ」へ変化したとされています。この部分がないと扇子がまとまらないことから、「要」が重要な部分を表す言葉にもなりました。
19.テンプル
メガネの左右から耳へ伸びる「つる」は、専門的には「テンプル」と呼ばれます。英語の「temple」には、こめかみという意味があります。装着したときにこめかみ付近へ位置するため、この名称で呼ばれています。
20.アグレット
靴ひもの先端についている小さなプラスチックや金属の部分は「アグレット」です。ひもがほつれにくくなり、穴へ通しやすくする役割があります。「名前は知らないけれど毎日のように見ている物」の代表的な一つです。
家の中や道具にある面白い名前10選
家具や工具、建具などには、見た目を別の物にたとえた名前が多くあります。「どうして猫なのか」「なぜ朝顔なのか」のように考えると、名前と形がつながって覚えやすくなります。

21〜24 動物や植物にたとえた名前
21.猫車
工事現場などで土や資材を運ぶ一輪の手押し車は「猫車」、略して「猫」とも呼ばれます。語源には複数の説がありますが、猫が通るほど狭い足場を通れる道具だったことから名付けられたという説が有力とされています。
22.猫間障子
一部が開閉する障子を「猫間障子」と呼ぶことがあります。もともとは障子を閉じたままでも猫が出入りできる小さな開口部を設けたものとされ、後にガラスなどを取り入れた形へ変化しました。
23.朝顔
トランペットやホルンなどの先端で大きく開いた部分には「朝顔」という日本語名があります。花のアサガオが開いた姿に似ていることから付いた名称で、「ベル」と呼ばれる部分に当たります。
24.鰹木
神社の屋根の上に横向きに並んでいる丸太のような部材を「鰹木」と呼びます。中ほどがふくらんだ円筒形がカツオ節に似ていることが名称の由来とされています。
25〜27 人名や伝説が残る道具の名前
25.玄翁
両側に打面がある金づちは「玄翁」と呼ばれます。名称は、那須の殺生石を大きな金づちで砕いたという伝説を持つ玄翁和尚に由来するとされています。人物の名が、後世まで道具の名前として残った例です。
26.エリザベスカラー
犬や猫の首に付ける円すい形の保護具は「エリザベスカラー」と呼ばれます。16世紀のイギリスで見られた大きなひだ襟の形に似ていることから、この名称が付けられました。
27.オットマン
ソファの前などに置く足載せ用の低い椅子を「オットマン」と呼びます。この言葉は英語のOttomanと同じで、オスマン帝国を表す言葉ともつながっています。家具の名前に歴史的な地域名が残った例として覚えやすいでしょう。
28〜30 形や使い方がそのまま名前になったもの
28.クレセント
窓のサッシに付いている半月形の締め金具は「クレセント」と呼ばれます。英語の「crescent」は三日月という意味で、回転する金具の形が三日月に見えることに由来します。
29.尾錠
ベルトや時計のバンドなどを留めるバックルは、日本語で「尾錠」と呼ばれることがあります。帯やベルトの端、つまり「尾」に付く錠であることが名前につながっています。
30.スパチュラ
料理で生地を混ぜたり、クリームを塗ったりするときに使うへらは「スパチュラ」と呼ばれます。調理だけの専用語ではなく、絵具や薬品を扱うへらなどにも使われる言葉です。身近な道具でも分野が変わると同じ名前が登場します。
服や身につける物の名前の由来が面白いもの10選
衣類の名称には、地名や人物名がそのまま残っているものがあります。普段はファッション用語として聞いていても、世界の都市や歴史につながっていると分かると印象が変わります。
31〜34 地名がファッション用語になったもの
31.デニム
「デニム」はフランス南部の都市ニームに関係する言葉です。「ニームの綾織物」を意味するフランス語「serge de Nîmes」の「de Nîmes」が変化し、denimになったとされています。
32.ジーンズ
ジーンズの語源には、イタリアの港町ジェノバが関係しています。ジェノバを表すフランス語の呼称などが英語へ入り、「jean」「jeans」へ変化したとされています。デニムとジーンズは、よく一緒に使われますが名前のルーツとなる地名は別です。
33.ビキニ
水着の「ビキニ」は、太平洋のビキニ環礁から取られた名称です。1946年にフランスで新しい水着が発表された時期と、ビキニ環礁が世界的に注目された時期が近く、その印象を重ねた名称とされています。
34.ジャージー
「ジャージー」という言葉は、イギリス海峡にあるジャージー島の名称に結び付いています。もともとは編み物や生地を表す言葉として使われ、そこから衣類にも名称が広がりました。現在日本でいう「ジャージ」は運動着を表すことが多く、本来の意味から少し範囲が変化しています。
35〜37 人の名前が服の名前として残ったもの
35.カーディガン
前が開くニットの上着「カーディガン」は、19世紀のイギリス軍人、第7代カーディガン伯爵の名に由来します。人物の爵位名が衣類の名称として残った点では、食べ物のサンドイッチとも少し似ています。
36.ラグラン
首元から脇へ斜めに切り替えが入る「ラグラン袖」は、イギリス軍人のラグラン男爵に関係する名称です。現在ではTシャツやスウェットなど身近な服にも使われています。
37.シルエット
物や人の輪郭を表す「シルエット」は、18世紀フランスの政治家エティエンヌ・ド・シルエットの姓に由来するとされています。現在では「服のシルエット」のように、ごく普通のファッション用語として定着しています。
38〜40 形や外国語から広まったもの
38.エポレット
コートやジャケットの肩に付く飾りや肩章を「エポレット」といいます。フランス語で肩を表す「épaule」に関係する言葉で、軍服などに使われたデザインが現代の衣類にも残っています。
39.ブートニア
結婚式などで男性が胸元に付ける花飾りは「ブートニア」です。フランス語のboutonnièreに由来する言葉で、新郎が新婦のブーケと同じ花を胸に飾るスタイルでも知られています。
40.シュシュ
布を輪状にした髪飾り「シュシュ」はフランス語に由来する呼び方です。JapanKnowledgeではフランス語の「chou」との関係が紹介されており、かわいらしい物を表す表現として使われるようになった経緯が説明されています。
街や趣味で見つかる名前の由来が面白いもの10選
身近な施設や趣味の道具にも、形を見れば納得できる名称や、言葉の意味を知ると覚えやすい名称があります。最後の10個は「名前を知ると人に話したくなるもの」を中心に見ていきます。
41〜43 形をそのまま表した名前
41.ブルズアイ
ダーツの的の中心部分は「ブルズアイ」と呼ばれます。英語の「bull’s eye」は直訳すると「雄牛の目」。中心の丸い部分を牛の目に見立てた名称です。射撃などでも標的の中心を指す表現として使われます。
42.ディンプル
ゴルフボールの表面に並んでいる小さなくぼみは「ディンプル」です。英語のdimpleは「えくぼ」という意味があります。顔のえくぼと同じ言葉がゴルフボールのくぼみに使われていると覚えると分かりやすいでしょう。
43.高台
茶碗や皿を裏返したとき、底にある一段高くなった部分を「高台」と呼びます。器を支える台で、文字通り少し高く作られています。焼き物では形の違いを見る楽しみもあり、普段の食器でも確認できます。
44〜46 建物や暮らしの中で見かける名前
44.酒林
造り酒屋の軒先にある杉の葉を丸く束ねた飾りは「酒林」、または「杉玉」と呼ばれます。新酒ができたことを知らせる目印として掲げられ、青い葉が時間とともに茶色へ変わっていきます。
45.躙口
茶室にある小さな出入口は「躙口」といいます。大きく開いた普通の戸口とは異なり、体を低くして「にじる」ように入ることが名称につながっています。物の動かし方がそのまま名前になった例です。
46.露先
傘を開いたとき、布の外周に並んでいる骨の先端部分は「露先」と呼ばれます。雨水のしずく、つまり露が集まりやすい先端にあるため、意味を知ると覚えやすい名称です。傘の一番上の先端は「石突」と呼ばれます。
47〜50 海外の言葉や文化から生まれた名前
47.トング
料理を挟んで取る道具「トング」は、英語の「tongs」から来ています。もともと物を挟む道具を表す言葉で、食卓だけでなく、氷やさまざまな物をつかむ器具にも使われます。
48.ウルル
オーストラリア中央部の巨大な岩は「エアーズロック」の名でも知られますが、先住民の言葉による名称は「ウルル」です。一方、エアーズロックはイギリス植民地時代の人物名に由来します。一つの場所に異なる背景を持つ二つの呼び名がある例です。
49.f字孔
バイオリンやチェロの表面にある左右の細長い穴は、その形から「f字孔」と呼ばれます。共鳴した音を外へ伝える役割を持つ部分で、形がアルファベットの小文字のfに似ているため、名前と見た目をそのまま結び付けて覚えられます。
50.釣忍
夏に軒先へ吊るす「釣忍」は、シダの仲間であるシノブを使った飾りです。シノブは乾燥した環境にも比較的強く、水の少ない状態を「耐え忍ぶ」ことに結び付けた名前とされています。そこから、吊るして楽しむものを釣忍と呼びます。
補足ポイント:身の回りの物は、名前を覚えるだけでなく「なぜそう呼ばれるのか」を形と一緒に確認すると記憶に残りやすくなります。
物の名前の由来を楽しむコツ
50個を一度に覚える必要はありません。普段使っている物を見たときに、一つずつ由来を調べていくほうが楽しみやすく、記憶にも残ります。

身近な物から「なぜ?」を一つ探してみる
台所ならトング、学校ならホッチキス、服ならデニムというように、普段使う場所ごとに一つ選んでみる方法があります。
「外国語かな」「地名かな」「見た目からかな」と予想してから調べると、小さなクイズのように楽しめます。答えが予想と違っていたときほど記憶にも残りやすく、家族との会話にもつなげやすくなります。
由来と正式名称は分けて考える
物の名前を調べていると、「名前の由来」と「正式名称」が一緒に紹介されることがあります。しかし、この二つは別の疑問です。
ホッチキスなら、日本で広く使われる呼び名は「ホッチキス」ですが、一般名称としては「ステープラー」が使われます。メガネのつるの「テンプル」のように、普段は別の呼び方をしていて専門的な名称が存在する場合もあります。
「何という名前か」と「なぜその名前か」を分けて見ると、物の名前に関する雑学を整理しやすくなります。
諸説ある由来は一つに決めつけない
古くから使われている言葉は、名前が生まれた瞬間の記録が残っていないこともあります。そのため、語源を調べると複数の説が見つかる場合があります。
猫車には狭い足場を通れるからという説のほか、動かしたときの音などに結び付ける説も紹介されています。がんもどきにも複数の由来があります。こうした名前は「この説だけが正しい」と決めるより、由来には諸説あると添えて紹介するほうが自然です。
よくある質問
物の名前はどのように付けられることが多いですか?
一つの決まりがあるわけではありません。形や色、使い方、作った人、地域名、外国語など、さまざまなものが名前のもとになります。今回の50選でも、人名由来のカーディガン、地名由来のデニム、形に由来するクレセントなど、いくつものパターンがあります。
日本語だと思っていた名前が外国語由来になることもありますか?
あります。ランドセルはオランダ語、金平糖はポルトガル語に由来するとされています。長く日本で使われるうちに音や表記が日本語らしく変わり、外国語がもとだと気付きにくくなった言葉もあります。
商品名が普通の物の名前になることもありますか?
あります。ホッチキスはその代表的な例です。日本で輸入された製品に記されていたHOTCHKISSの名が広まり、紙をとじる道具の呼び名として定着しました。一般名称としてはステープラーが使われます。
地名から付いた物にはどのようなものがありますか?
ハンバーグのハンブルク、デニムのニーム、ジーンズと関係するジェノバなどがあります。食べ物だけでなく生地や衣類にも地名由来の名称があり、世界地図と合わせて調べてみるのも楽しみ方の一つです。
名前の由来と語源は同じ意味ですか?
近い意味で使われますが、少し見方が異なります。「由来」は物事がどこから生まれ、どのような経過をたどったかという広い意味を持ちます。語源は特に「言葉そのものがどの言葉から生まれたか」に重点を置いた表現です。
子どもの自由研究に物の名前の由来を使えますか?
身近な物を選び、「現在の名前」「どこから来た名前か」「昔と今で使い方が違うか」などを整理すると、調べ学習の題材にしやすくなります。複数の説がある名前では、資料ごとの違いも一緒にまとめると内容に深みが出ます。
まとめ

物の名前の由来をたどると、毎日使っている物の中にも、人や土地、外国語、昔の暮らしとのつながりが見えてきます。
サンドイッチやカーディガンのように人の名が残ったもの、ハンバーグやデニムのように地名と結び付いたもの、ランドセルや金平糖のように海外から入った言葉が日本で変化したものなど、名前の生まれ方はさまざまです。
特に覚えておきたいのは次の点です。
- 人名や地名がそのまま物の名前になることがある
- 外国語の音が日本で変化した名前も多い
- 見た目を動物や植物にたとえた名称がある
- 商品名が日常的な呼び名として広まることもある
- 古い言葉には由来が複数伝わっているものもある
身近な物を見て「この名前はどこから来たのだろう」と一つ調べるだけでも、新しい雑学が見つかります。食卓や学校、家の中、街の中へと範囲を広げながら、名前に隠れた歴史や言葉の面白さを楽しんでみてください。

