ケーキや冷凍食品を買うたびに増えていく保冷剤を見て、「そのまま捨てるのはもったいない」「ほかの使い道はないの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。
保冷剤は、冷凍庫で凍らせて繰り返し使う方法が、手軽で取り入れやすい再利用法です。お弁当や買い物、料理、掃除など、日常のさまざまな場面で活用できます。
一方で、中身を取り出して芳香剤や園芸用に使う方法は、すべての製品に向いているわけではありません。成分やメーカーの案内を確認して、用途に合うものだけを選ぶことが大切です。
この記事では、保冷剤の再利用アイデアを用途別に整理し、使える保冷剤の見分け方、保管方法、処分するときの基本まで分かりやすく紹介します。

保冷剤の再利用方法を早見表で確認
保冷剤は、中身を出さずに袋のまま使う方法と、製品表示を確認したうえで中身を活用する方法に分けられます。
迷ったときは、袋を開けずに保冷用として繰り返し使う方法を選ぶと分かりやすく、管理もしやすくなります。
| 再利用方法 | 袋を開けるか | 向いている保冷剤 | 主な使用場面 |
|---|---|---|---|
| お弁当の保冷 | 開けない | ソフトタイプ | 通勤、通学、外出 |
| 買い物の保冷 | 開けない | ソフト・ハードタイプ | 肉、魚、冷凍食品 |
| クーラーバッグ | 開けない | ソフト・ハードタイプ | ピクニック、レジャー |
| 料理の粗熱取り | 開けない | ソフトタイプ | 弁当、ご飯、作り置き |
| 飲み物の保冷 | 開けない | ソフトタイプ | 食卓、屋外、来客時 |
| 掃除前の冷却 | 開けない | ソフトタイプ | ろう、ガムの除去 |
| 芳香剤 | 表示確認後に開ける | 再利用可能と案内されたもの | 玄関、トイレ |
| 消臭剤 | 表示確認後に開ける | 消臭用途の表示があるもの | 靴箱、玄関 |
| 園芸用の保水補助 | 表示確認後に開ける | 植物への使用が案内されたもの | 鉢植え |
保冷剤の中身には、水だけのタイプや、水と高吸水性ポリマーなどを使ったゲルタイプがあります。さらに、防腐剤や増粘剤などを含む製品もあるため、見た目が似ていても成分や用途は同じではありません。
中身を活用したい場合は、袋に書かれている成分表示や再利用方法を確認してください。表示が読めないものや、成分が分からないものは袋を開けず、通常の保冷剤として使うのが取り入れやすい方法です。
補足ポイント:保冷剤は「中身を使い切る」よりも、「袋のまま繰り返し冷やす」ほうが日常で活用しやすくなります。
保冷剤を冷やす目的で再利用するアイデア
保冷剤本来の役割を生かすなら、食べ物や飲み物を冷たい状態に保つ使い方が適しています。
特別な材料を用意する必要がなく、冷凍庫から取り出してすぐ使えるため、初めて再利用する方にも向いています。
お弁当や軽食の保冷に使う

小さなソフトタイプの保冷剤は、お弁当箱と一緒に持ち運ぶ用途に便利です。お弁当箱の上に置くと、冷たい空気が下へ移動しやすくなり、上から冷やせます。
保冷剤が直接食べ物へ触れないよう、お弁当箱のふたを閉めてから保冷バッグへ入れましょう。水滴が付きやすいタイプは、薄いタオルやハンカチで包むとバッグの中がぬれにくくなります。
おにぎりやサンドイッチだけを持ち歩く日には、小型の保冷剤が使いやすくなります。複数のお弁当箱を入れる場合は、上部だけでなく間にも保冷剤を配置すると冷気が届きやすくなります。
保冷剤だけで長時間の温度管理ができるとは限りません。外気温、保冷バッグの性能、食品の量、移動時間によって状態が変わるため、なるべく涼しい場所で持ち運び、早めに食べるようにしてください。
肉や魚、冷凍食品の買い物に使う
買い物へ出かける前に、保冷バッグと保冷剤を準備しておくと、肉や魚、乳製品、冷凍食品を持ち帰りやすくなります。
買った食品をバッグへ入れたら、保冷剤を上側に置くのが基本です。冷凍食品が複数ある場合は、食品同士をまとめ、その周囲へ保冷剤を配置すると冷たさを保ちやすくなります。
夏場や移動時間が長い日は、小型の保冷剤を何個も使うより、厚みのあるハードタイプを組み合わせる方法もあります。隙間には小型タイプを入れると、食品の形に合わせやすくなります。
車内は短時間でも温度が上がりやすいため、買い物後は寄り道を減らし、帰宅したら冷蔵品と冷凍品を早めに収納しましょう。

クーラーバッグやクーラーボックスに使う
ピクニックや運動会、キャンプなどでは、保冷剤をクーラーバッグやクーラーボックスに再利用できます。
冷やしたい物の下だけに敷くのではなく、底、側面、上部へ分けて配置すると、冷気が全体へ届きやすくなります。飲み物を多く入れる場合は、容器の間にも小型の保冷剤を入れると隙間を埋められます。
使用前にクーラーボックス自体を涼しい場所へ置き、中へ冷えた食品や飲み物を入れることも大切です。常温の飲み物を多く入れると、保冷剤の冷たさが飲み物を冷やすために使われ、保冷時間が短くなりやすいためです。
使用中はふたの開閉回数を減らします。飲み物用と食品用でバッグを分ける方法もあり、飲み物を取り出すたびに食品側の冷気が逃げるのを抑えられます。
飲み物を冷たい状態に保つ
保冷剤は、ペットボトルや缶飲料を持ち運ぶときにも役立ちます。
小型の保冷バッグへ飲み物と保冷剤を入れれば、散歩やスポーツ、屋外作業などへ持って行きやすくなります。細長い保冷剤は、ボトルの側面へ沿わせやすい形です。
食卓でボトル飲料を冷やしておきたいときは、深めの容器へ保冷剤を入れ、その上や間へ飲み物を置く方法もあります。ただし、保冷剤の袋へ強い力がかからないようにし、角のある容器を押し付けないでください。
直接飲み物の中へ入れる使い方は避けます。保冷剤は食品用の氷ではないため、飲み物へ触れない状態で使用しましょう。
冷蔵庫が使えない場面に備える
保冷剤を一定数冷凍しておくと、停電時や冷蔵庫を整理するときの一時的な保冷にも使えます。
冷蔵庫の掃除では、食品を保冷バッグへ移し、保冷剤を上部へ置いておくと作業しやすくなります。すべての食品を長時間置いておくのではなく、棚ごとに短時間で掃除を進める使い方が向いています。
停電時は、冷蔵庫や冷凍庫の扉をむやみに開けず、必要なときだけ保冷剤を活用します。保冷できる時間は、庫内の量や機種、室温、扉の開閉によって変わるため、保冷剤があることだけで食品の状態を判断しないようにしましょう。
補足ポイント:食品の保冷では、保冷剤の個数だけでなく、保冷バッグの性能と開閉回数も大きく関係します。
料理や家事に役立つ保冷剤の使い方
保冷剤は持ち運びだけでなく、台所での下ごしらえや家事にも活用できます。
ここでも袋は開けず、清潔な状態を保ちながら使います。食品へ直接触れさせず、容器や布を間に入れることが基本です。
お弁当や作り置きの粗熱取りを補助する
温かい料理をお弁当箱へ詰めるときは、湯気が落ち着くまで冷ましてからふたを閉めます。急いでいる日は、保冷剤を粗熱取りの補助として使う方法があります。
平らな皿や金属製のトレーへ料理を広げ、その下へ保冷剤を置きます。保冷剤が料理へ直接触れないよう、皿やトレーを間に挟んでください。
煮物や炒め物は、深い容器へまとめて入れるより、浅い容器へ小分けしたほうが熱が逃げやすくなります。途中で軽く混ぜると、中心部に残った熱も外へ移りやすくなります。
保冷剤で冷やしていても、熱いままふたを閉めると容器内に水滴がたまります。料理全体が落ち着いたことを確認してから詰めると、仕上がりを保ちやすくなります。
ご飯を冷凍する前の準備に使う
炊いたご飯を冷凍保存するときは、一食分ずつ包み、粗熱を取ってから冷凍庫へ入れます。
ラップで包んだご飯を金属製トレーに並べ、その下や横へ保冷剤を置くと、冷ます時間を短くしたいときに役立ちます。保冷剤の冷たさが一部だけに集中しないよう、ご飯同士の間隔を空けて並べましょう。
ただし、室温に長く置いて冷ます使い方は避けます。湯気が落ち着いたら、冷凍庫へ移せる状態を整えて早めに保存してください。
保冷剤をトレー代わりにして、その上へ食品を直接置くのではなく、必ず皿や金属製トレーを使うと衛生的に管理できます。
生地や材料を冷たい状態に保つ
バターを使ったお菓子作りや、温度が上がりやすい材料を扱うときにも保冷剤が使えます。
ボウルの下へ保冷剤を敷き、布巾で安定させると、材料を冷たい状態に保ちながら作業できます。バターがやわらかくなりすぎたときや、クリームを扱うときの補助にも向いています。
保冷剤を直接ボウルへ密着させると滑りやすいため、折りたたんだ布巾やシリコンマットを間に入れます。冷やしすぎると材料の状態が変わる場合があるので、様子を見ながら短時間ずつ使いましょう。
料理に使う保冷剤は、掃除や屋外作業に使うものと分けておくと管理しやすくなります。保存袋へまとめ、「台所用」などと分かるようにしておく方法も便利です。
ろうやガムを取りやすくする
床や家具に付いたろう、布製品に付いたガムなどは、冷やすと硬くなり、取り除きやすくなる場合があります。
保冷剤を薄い布や袋で包み、付着した部分へ数分当てます。硬くなったら、素材を傷つけない道具で少しずつ持ち上げてください。
木製家具、塗装面、革製品などは、水分や低温の影響を受ける場合があります。目立たない場所で状態を確認し、保冷剤の結露が直接付かないようにすることが大切です。
無理にこすると、汚れが広がったり素材を傷めたりします。保冷剤は取り除く作業の補助として使い、仕上げ方は素材に合った方法を選びましょう。
冷蔵庫内の整理に役立てる

冷蔵庫や冷凍庫を整理するとき、食品を一時的に取り出す場所として保冷バッグを用意し、保冷剤を一緒に入れておくと便利です。
冷蔵室、冷凍室、野菜室の順に分けて作業すると、取り出した食品が混ざりにくくなります。保冷剤は冷蔵品の上へ置き、冷凍品はできるだけまとめて保管しましょう。
掃除が終わったら、食品を戻す前に期限や状態を確認します。同時に保冷剤も見直し、袋が弱っているものや使う予定のないものを整理すると、冷凍庫のスペースを確保できます。
保冷剤を常に大量に入れておく必要はありません。普段のお弁当や買い物で使う個数に、予備を数個加える程度にすると管理しやすくなります。
中身を使った再利用は表示を確認してから行う
保冷剤の中身を空き瓶へ移し、芳香剤や消臭剤、園芸用として使う方法も紹介されています。
ただし、保冷剤は製品によって原料や添加物が異なります。中身を使う場合は、パッケージに再利用方法が書かれている製品だけを選ぶのが基本です。
芳香剤として使える保冷剤の見分け方
芳香剤として使うときは、「芳香剤として再利用できます」などの案内がある保冷剤を選びます。
常温へ戻した保冷剤の中身を、倒れにくい深めの容器へ移し、製品の案内に従って香りを加えます。容器の口へ通気性のある布やネットを付けると、中身へ触れにくくなります。
置き場所は、玄関やトイレなどの安定した棚が向いています。食品を置く場所や調理台の近く、直射日光が当たる場所は避けてください。
香りを加えるために使われる精油やアロマオイルも、種類によって取り扱い方法が異なります。小さな子どもやペットがいる家庭では、手や口が届かない場所を選び、使用する香料の案内も確認しましょう。
消臭剤にできるかは商品表示で判断する
保冷剤のゲルには消臭作用があると紹介されることがありますが、すべての保冷剤が消臭剤として使えるわけではありません。
水と高吸水性ポリマーを使っただけの製品では、消臭用途に適さない場合があります。「消臭剤として使えます」と表示された製品や、消臭成分を含むと案内された製品を選んでください。
使用する場合は、底が広く倒れにくい容器へ入れ、靴箱や玄関などへ置きます。中身が乾燥したり、汚れが目立ったりしたら使用を終えます。
容器へ移した後は、元の用途や中身が分からなくならないよう、食品用の容器とは区別しましょう。飲み物のコップやジャムの瓶に見える容器を使う場合は、ふたやカバーを付け、誤って触れない工夫も必要です。
園芸用に使う場合は成分を確認する
保冷剤のゲルを鉢植えの保水補助に使う方法もありますが、どの製品でも同じように使えるわけではありません。
防腐剤や増粘剤などを含む場合があるため、植物への利用が案内された保冷剤だけを選びます。成分が分からないものや、メーカーが園芸利用を案内していないものは使わないほうが分かりやすいでしょう。
使用できる製品であっても、鉢の土全体をゲルで覆うのではなく、説明に沿った量を使います。植物の種類、鉢の大きさ、気温、置き場所によって水分の減り方は異なるため、普段の水やりを完全に置き換えるものではありません。
旅行中の水やりに利用する場合も、出発当日に初めて使うのではなく、事前に少量で様子を確認しておくと管理しやすくなります。
インテリアとして使うときのポイント
芳香剤として再利用できる保冷剤は、透明な容器へ入れて、涼しげなインテリアとして楽しむ方法もあります。
容器を選ぶときは、見た目よりも倒れにくさを優先します。細長いグラスより、底が広く深さのある瓶や容器のほうが安定します。
飾りを加える場合は、容器からはみ出さず、取り出す必要のない物を選びます。中身へ手を入れて触れる装飾や、食品に見える飾り付けは避けたほうが管理しやすくなります。
完成後は、直射日光や高温になる窓際へ置かず、子どもやペットの手が届かない場所で使用してください。使用後の中身は排水口へ流さず、自治体の案内に沿って処分します。
補足ポイント:袋を開ける再利用は、成分表示とメーカーの案内を確認できる保冷剤だけに限定しましょう。
再利用に向いている保冷剤の選び方
手元に保冷剤がたくさんあるときは、すべてを保管するのではなく、状態と用途を確認して選別します。
使う場面を決めてから個数を整えると、冷凍庫の中で増え続けるのを防ぎやすくなります。
袋や容器に傷がないものを選ぶ
ソフトタイプは、袋に穴や切れ目がなく、接着部分が開いていないものを残します。
表面を軽く確認し、液がにじんでいるもの、袋の端がめくれているもの、強く折れ曲がっているものは使用を終える目安です。小さな傷でも、冷凍と解凍を繰り返すうちに広がる場合があります。
ハードタイプは、ケースの割れ、ふたの緩み、変形がないか確認します。落としたことがあるものは、角や接合部分も見ておきましょう。
漏れた保冷剤を別の袋へ移し替えて使い続けると、中身や用途が分からなくなります。外装が傷んだものは補修して再利用せず、処分方法を確認するほうが管理しやすくなります。
中身の状態が変わったものは整理する
保冷剤は明確な使用回数だけで一律に判断できるものではなく、保管状態や外装の傷みによって使用できる期間が変わります。
以前より凍りにくくなったもの、凍らせても一部が液状のまま残るもの、袋が膨らんだものは、使用を続けるか見直す目安です。
もともと完全に硬くならない製品もあるため、新品時の状態やパッケージの説明と比べて判断します。低温用など、一般的な保冷剤とは凍結温度が異なる製品もあります。
中身が変色した場合も、着色された製品なのか、使用中に変化したのかを確認してください。判断できない場合は食品の保冷には使わず、処分を検討します。
用途に合う大きさを残す
保冷剤は、大きいほど使いやすいとは限りません。お弁当には小型、買い物には中型、クーラーボックスには大型というように、用途によって使いやすいサイズが変わります。
普段の生活で使う場面を書き出すと、必要な個数を決めやすくなります。家族のお弁当が2個なら小型を数個、週末の買い物用には中型を2〜3個というように分けます。
同じ大きさの保冷剤ばかりを残すより、大型と小型を組み合わせたほうが、バッグ内の隙間へ配置しやすくなります。
何に使うか決まらない保冷剤を大量に残すと、必要な物を取り出しにくくなります。一定期間使わなかったものは再度見直し、冷凍庫に収まる量へ整えましょう。
食品用とそれ以外を分ける
食品の保冷に使う保冷剤と、掃除や屋外作業で使う保冷剤は分けて保管します。
冷凍庫へ入れる食品用は、表面の汚れを落として乾かし、清潔な保存袋やケースへまとめます。買い物用、お弁当用など、大きさ別に分けても使いやすくなります。
掃除へ使ったものを再びお弁当用に戻すと、表面の汚れがバッグや容器へ移ることがあります。用途を一度決めたら、同じ目的で使い続けると管理が簡単です。
中身を出して使用した保冷剤は、再び袋へ戻して凍らせることはできません。芳香剤や園芸用に使う前に、今後保冷用として必要ないかを考えておきましょう。
保冷剤を衛生的に保管するコツ
再利用する保冷剤は、使用後に表面を整えてから冷凍庫へ戻します。
ぬれたまま重ねたり、食品の汁が付いた状態で入れたりすると、冷凍庫内を清潔に保ちにくくなります。
使用後は表面を拭いて乾かす
買い物やお弁当に使った保冷剤は、表面の水滴や汚れを拭き取ります。
汚れが付いた場合は、外装を傷めないようやさしく洗い、水分を十分に拭き取ってください。洗剤を使えるか分からない製品は、メーカーの取り扱い方法を確認します。
表面がぬれたまま冷凍すると、保冷剤同士や冷凍庫の壁へ張り付くことがあります。無理に引き離すと袋が破れやすくなるため、乾いてから収納するのが基本です。
使用後すぐに冷凍庫へ戻さない場合は、直射日光の当たらない涼しい場所へ一時的に置きます。高温になる車内へ長時間置いたままにしないようにしましょう。
保存袋やケースへまとめる
保冷剤をそのまま冷凍庫へ入れると、食品の間へ入り込み、必要なときに見つけにくくなります。
チャック付き保存袋や浅いケースへまとめると、出し入れしやすくなります。小型と大型を分けるほか、お弁当用、買い物用など、用途別に整理する方法もあります。
袋へ詰め込みすぎると、角が重なって外装へ負担がかかります。平らな状態で並べ、上へ重い冷凍食品を置かないようにしてください。
ケースを使う場合は、冷凍庫の棚の高さに合うものを選びます。保冷剤専用の場所を一か所に決めると、増えすぎたことにも気付きやすくなります。
平らな状態で凍らせる
ソフトタイプの保冷剤は、できるだけ平らに整えて凍らせます。
折れた状態や中身が片寄った状態で凍ると、お弁当箱や食品へ沿わせにくくなります。外装の折れ目にも負担がかかりやすいため、冷凍前に形を整えてください。
薄型の保冷剤は、金属製トレーや平らな棚の上へ並べると形を保ちやすくなります。完全に凍った後は、ケースへ立てて収納できる場合もあります。
凍結に必要な時間は、保冷剤の大きさ、厚み、中身、冷凍庫の設定によって異なります。使用する前日までに冷凍庫へ入れ、中心まで凍っていることを確認しましょう。
保管する個数を決める
保冷剤が増え続ける家庭では、収納場所だけでなく、残す個数の上限を決める方法が役立ちます。
小型、中型、大型を用途に合わせて選び、決めたケースへ収まる分だけ保管します。新しい保冷剤が増えたら、袋の状態や大きさを比べ、使いやすいものへ入れ替えます。
普段使わない大型タイプを何個も保管すると、食品を置く場所が減ります。年に数回だけレジャーで使う場合は、必要な数を決めて別の場所へ整理する方法もあります。
冷凍庫に入れておけば何となく使えると考えるのではなく、使用場面が思い浮かぶものを残すと、無理なく再利用できます。
補足ポイント:保冷剤専用のケースを決め、その中へ収まる量だけ残すと増えすぎを防ぎやすくなります。
再利用できない保冷剤の処分方法
袋が破れたものや、状態が変化したもの、今後使う予定のないものは、自治体の分別ルールに従って処分します。
保冷剤は可燃ごみとして扱う自治体が多いものの、外装や地域によって分け方が異なることがあります。福岡市では保冷剤を燃えるごみとして案内しています。
中身を出さずに処分する
ゲル状の保冷剤は、基本的に袋を開けず、そのまま自治体が指定するごみへ出します。
中身だけを取り出してトイレや排水口へ流すと、高吸水性ポリマーが水分を含み、排水管に残る可能性があるため、排水口へは流さないようにします。袋に「水100%」と明記された製品もありますが、成分が分からない場合は、排水口へ流さず、そのまま処分方法に従いましょう。
ハードタイプは、外側がプラスチック容器のため、ソフトタイプと分別が異なる地域もあります。自治体のごみ分別検索で「保冷剤」や「蓄冷剤」を確認してください。
パッケージに処分方法が書かれている場合は、その案内も確認します。自治体のルールと製品表示の両方を見ると、迷いにくくなります。
袋が破れているときは包んで捨てる
ソフトタイプの袋が破れ、中身が漏れている場合は、直接手で広げないようにします。
古い布や新聞紙、キッチンペーパーなどで中身を拭き取り、袋と一緒に別の袋へまとめます。床へ付着した場合は、残ったゲルを取り除いてから水拭きします。
中身を拭き取った布や紙も、排水口で洗い流すのではなく、自治体の案内に沿って処分します。
皮膚へ付いたときは、製品表示を確認したうえで水で洗います。目や口へ入った場合や、体調に変化がある場合は、製品の問い合わせ先や医療機関などへ相談してください。
自治体の分別方法を確認する
保冷剤は、多くの地域で燃えるごみや可燃ごみに分類されています。ただし、すべての自治体で同じではありません。
確認するときは、自治体の公式サイトにあるごみ分別検索を使います。「保冷剤」で見つからない場合は、「蓄冷剤」「冷却材」などでも検索してみてください。
ソフトタイプとハードタイプで扱いが分かれていないか、容器の大きさによる条件がないかも確認します。
引っ越し後は、以前住んでいた地域と分別方法が違う場合があります。処分する直前に、現在住んでいる自治体の最新ルールを確認することが大切です。
よくある質問
保冷剤は何回くらい繰り返し使えますか?
一律の使用回数は決められません。袋や容器に傷がなく、凍結後の状態にも大きな変化がなければ繰り返し使えます。袋の接着部分、液漏れ、膨らみ、変形などを使用前に確認してください。
保冷剤に使用期限はありますか?
製品によって異なるため、パッケージやメーカーの案内を確認します。期限の表示がない場合も、外装の傷みや中身の変化が見られたら使用を見直しましょう。古さだけでなく、保管状態も判断材料になります。
保冷剤を冷蔵庫へ入れても使えますか?
冷蔵庫では十分に凍らないため、一般的な保冷剤としての冷たさは得にくくなります。通常は冷凍庫で、製品に表示された時間を目安に凍らせます。低温用など特殊な製品は、個別の説明に従ってください。
保冷剤を直接肌に当ててもよいですか?
凍った保冷剤を肌へ直接当てる使い方は避け、タオルなどで包みます。長時間同じ場所へ当て続けず、冷たさを確認しながら短時間で使用してください。治療目的では、医療機関などの案内を優先します。
保冷剤の中身は芳香剤にできますか?
すべての保冷剤が芳香剤へ再利用できるわけではありません。パッケージやメーカーの公式情報に、芳香剤として使えると記載された製品だけを選びましょう。成分が分からないものは袋を開けずに使います。
保冷剤の中身を排水口へ流してもよいですか?
ゲル状の中身は排水口やトイレへ流さないでください。高吸水性ポリマーを含む場合、水を吸って排水管へ影響するおそれがあります。成分が分からないものも、中身を出さず自治体の案内に従って処分します。
保冷剤をたくさん残しておくと節電になりますか?
冷凍庫内の保冷剤が節電につながるかは、冷凍庫の使い方や収納量、機種によって変わります。保冷剤を詰め込みすぎると食品を置きにくくなるため、買い物や停電時などに使う分を無理のない範囲で保管しましょう。

まとめ
保冷剤は、袋を開けずに冷凍庫で凍らせ、お弁当や買い物、クーラーバッグ、料理の粗熱取りなどへ使う方法が手軽です。
再利用するときは、次の点を確認しましょう。
- 袋や容器に傷がないものを選ぶ
- 食品用と掃除用を分ける
- 使用後は表面を拭いて乾かす
- 平らな状態で冷凍する
- 中身の活用は製品表示を確認してから行う
- 不要になったら自治体の分別方法に従う
芳香剤や消臭剤、園芸用として紹介されることもありますが、保冷剤の成分は製品ごとに異なります。用途が案内されていないものは無理に袋を開けず、本来の保冷用途で使うのが分かりやすい方法です。
普段使う大きさと個数を決め、保冷剤専用の収納場所を作れば、冷凍庫を整理しながら暮らしの中で無理なく活用できます。

